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板谷波山の彩磁の香炉を紹介します。

1953年に陶芸家として初の 文化勲章 を受章した板谷波山の 香炉 を紹介します。高さ9.6cm×幅13.7cm、高台内に「波山」と があります。板谷波山は、若い頃に 東京美術学校彫刻 科で学んだことを生かして「薄肉彫」などのオリジナルな 技法 を生み出しました。文様が浮き彫りになるその 技巧 は高く評価されています。さらに、「薄肉彫」の上に色をのせ、光沢ある 釉薬 をかけた「彩磁」、光を柔らかく包む艶消し釉をかけた「葆光彩」など独自の技法を生み出しました。従来の 色絵 磁器とは異なるソフトで絵画的、幻想的 な、繊細で優美な格調の高い青磁白磁、彩磁作品の傑作を数多く残しています。
この作品は、「彩磁」の 呉須 の香炉です。幽玄な釉調がしっとりとした味わいを見せております。かわいらしい兎や、彼が好んだ草花の文が愛らしい趣きを表現しており、秀逸な作品ですね。このような、品格のある 上手 の作品は、高価買取させて頂きますので、是非ご相談ください。晩年 の上手の作品は、数千万の価格で取引される陶芸界随一の買取価格を誇る作家です。
この作品も、素晴らしい香炉ですが、もっと大型の 花瓶 になりますと、この香炉に比べて、2倍、3倍の価格で取引される作品もあります。小さい作品と、何日、何ヶ月もかけて作られた大きなサイズの力作とでは、価格は10倍、20倍と違ってくることもあります。同じ作家の作品でも、仕上がり状態、制作年代、出来栄えなどにより、価格は変わってきす。その査定には審美眼が必要となります。品物の真贋を問うことを「鑑定」といいます。品物の値段を決めることではありません。真贋を問う力は、身に付けるのに数十年かかってもなお奥が深く難しい、というのが現実です。我々古美術骨董店業界では、鑑定士という資格は無く、数十年かかり長年の経験と信用を得てはじめて査定や鑑定ができるようになります。業界内で 真贋 を問う場合、簡単な言葉ですが、「ゴリっとしている」とか「すっきりしている」とか簡単な言葉でしか表現できないものです。しかしながら、そのたった一言に数十年の重みがあるのです。売却のご相談は、信頼と実績のある祇園の骨董店、古美術やかたにご依頼ください。(No.1250)