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酒井抱一の美女を描いた作品です。

酒井抱一は、幼い頃より狩野派土佐派円山派浮世絵などを幅広く学び、その画法を習得しました。36才で出家してからは、尾形光琳の琳派様式を慕い、江戸後期の粋人らしい洗練された感覚を織り交ぜた「江戸琳派」と呼ばれる新方式を築き上げました。この作品には、三味線を持つ女性たちが描かれ、二人の視線の先に賛が添えられています。賛は、雪月花を題材として四季の自然美を詠い、さらに「君のことをいつも見ていたい」と加えており、恋の詩のようです。粋な趣きがあり、洗練された風流な味わいがあり、さすがと思わせる 名品 です。37.0×58.2cmサイズの 絹本 の作品で、彼の作品の中では小品です。酒井抱一の、晩年の草花を描いた力作になりますと、一千万を超える値段で取引されるものもあります。琳派画風 に独自のスタイルを加えて描かれた 晩年 の、上手 の作品は高価買取させて頂きます。同じ作家の作品でも、簡単に描かれた書画や小さい作品と、何日、何ヶ月もかけて描かれた大きなサイズの力作とでは、大きな作品の方が、断然高価に買取できます。価格が10倍、20倍と違ってくるのは当然のことかと思います。良い例として、祇園のお茶屋さんに伺った際のお話を紹介します。昔から一見さんお断りの風習がある祇園街には、著名な人々、有名な作家が多く訪れます。ある著名な作家さんがお帰りになるときに「今日は持ち合わせがないので」と、襖に簡単な絵を描かれ、「今日の払いはこれにて」と、帰られたそうです。当店地元の祇園街では、このような面白い逸話や粋な作品が残されております。作家の作品と一口に言ってもいろいろあるものです。制作年代や題材、出来栄えにより、価格は違いますので、お気軽にご相談ください。(No.110)