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花鳥画

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花鳥画 ( かちょうが )

東洋画で花鳥を主題とする絵画。
中国では花卉、草虫、翎毛 (れいもう) に分類されるが、日本では三者を合わせていう。
中国絵画では唐初の薛稷 (せっしょく) 、辺鸞 (へんらん) を花鳥画の祖としている。
唐代の花鳥画は宗教的な表現と考えられ、鑑賞絵画とみる概念はまだなかった。
花鳥画が盛行するようになったのは宋代からで、この時代には花鳥の写実的表現を通して精神的なものの反映を目指す考え方が一般的となった。徽宗 (きそう) 、李安忠、李廸など画院出身の花鳥画家が輩出し、徽宗の『桃鳩図』はその傑出例。
一方、唐末、五代には黄筌 (こうせん)、除煕 (じょき) が感覚的表現による花鳥画の様式を完成させ、院体花鳥画とは別の潮流として後世の花鳥画家に多大な影響を与えた。
この系統の画家には元の銭選、明の呂紀などがいる。
日本における花鳥画は室町時代以降に盛行した。
桃山時代に隆盛をみた障屏画は、中国画の感覚的な花鳥画様式を受け継いで発展、成立したとする説が有力。
江戸時代には琳派、長崎派狩野派南画、浮世絵などのすべての画家が花鳥画を試み優れた作品を残した。
尾形光琳の『燕子花図屏風』はその傑出した作例。
近代になって明治、大正は日本画における花鳥画の全盛時代とみられ、菱田春草、橋本雅邦、竹内栖鳳ら多くの画家が生まれた。

山水画、人物画と並ぶ東洋絵画の一部門。
花卉(かき)、鳥獣、虫、藻魚など動植物を主題とした絵。
中国では五代の黄筌(こうせん)や徐煕(じょき)によってその典型が確立したが、現実の趣味生活の反映として宮廷、貴族に愛好された。

花鳥画とは、花・鳥・虫などを描く日本画の総称です。
人物画や水墨画(山水画)と並び東洋画の代表的な存在です。
平安時代には障子・襖・屏風・衝立〔ついたて〕などに描かれる「障屏〔しょうへい〕画」として親しまれました。

東洋画で、花の咲いた草木に鳥をあしらった画題。
また、花卉だけのもの、昆虫や獣を伴うものも含まれる。

花鳥画とは、花・鳥・虫などを描く日本画の総称です。
人物画や水墨画(山水画)と並び東洋画の代表的な存在です。
平安時代には障子・襖・屏風・衝立などに描かれる「障屏画」として親しまれました。
花・鳥・虫などを描く中国・日本の絵画の総称。
人物・山水とともに東洋画の画題の一。
中国、宋代に発達し、室町時代に日本に伝えられて障屛しようへい画として多く描かれた。

東洋画の伝統的画題。
花や鳥のたたずまい、またその遊ぶさまを多くは自然の景のなかに描いたもので、山水・人物画とともにその遺品も多い。
室町時代になると、宋・元の本格的な花鳥画も輸入され、これらの影響のもと、周文、小栗宗湛から雪舟を経て、花鳥画はしだいに流行の兆しをみせる。これら水墨的要素の強い漢画系花鳥画を受け継ぎつつ、これに大和絵的要素を結合させたのが桃山時代の狩野派によって確立された金碧の花鳥画である。
それらは豪華絢爛とよぶにふさわしく、この時代に全盛を極め、まさしく時代精神の端的な表現といってよいであろう。
こののち、花鳥画は、土佐派や琳派の作家をはじめ、円山・四条派文人画、さらには洋風画の人々までを含め、さまざまなスタイル、さまざまな内容を盛り込んで大いに流行し、その長い歴史は現在にまで及んでいる。
なお、花鳥画から派生した分野に、草虫画と毛画(家畜や家禽を描いたもの)があるが、わが国ではこれをも含めて花鳥画とよんでいる。

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